富山県中央部から東南に細長く位置し、
立山連峰と立山黒部アルペンルート、
称名滝などを有する立山町。
山岳地帯の地形は変化に富み、
平野部には豊かな大地が広がっています。
この地の広大な田園風景のなかに
Healthian woodはあります。
日本の原風景、美しい「村」を目指して
雄大な立山連峰、きらめく富山湾、見渡す限り続く田園。
誰もが思わずこみ上げてしまうような豊かな原風景の中で和洋のハーブの香り、食、宿泊、トリートメントなど様々な形で体感することで、心もカラダも本来の豊かな姿へと生き返っていけるような場所を作りました。
この場所でゆっくりと、まるで暮らしているかのような時間を過ごして頂き、Healthian-woodが立山の地域・社会の新しい健やかさを皆さまと一緒に紡いでいける、まさに「村」のような場所になれば幸いです。
建築について
立山連峰の麓に広がる田園風景、その環境に建物を馴染ませるためにこの地域の伝統的な散居村のように、分散した配置としました。
田園風景の中に突き出したレストラン棟、多種のハーブ畑に囲まれた精油を抽出する工房、立山の風景を切り取り様々な活動を受けいれるイベント広場の大屋根、特徴のある各棟はウッドデッキで結ばれ、散居村がそうであったように、農作業と各棟の機能を効率良くつなぎます。
ハーブの入った和紙や稲藁の断熱材など、建物に使われる素材には周囲の田畑で作られた作物が使用されており、工業製品だけに頼らず、周辺の環境と育てていく建物になるように計画しました。
前田大介
1979年富山生まれ。富山に生まれ、富山で英数塾を経営する父と母のもとで山裾や海辺の田舎町や村で育つ。前田薬品工業(株)3代目代表取締役社長、株式会社GEN風景代表取締役社長。将来の夢は海外でおでんと日本酒の小さなバーを営むこと。好きな言葉「まじめに好きなようにやんな」。
前田薬品工業隈研吾
1954年神奈川県生まれ。1979年東京大学建築学科大学院修了。コロンビア大学客員研究員を経て、2001年から慶應義塾大学教授。2009年から東京大学教授。1997年「森舞台/登米町伝統芸能伝承館」で日本建築学会賞受賞、同年「水/ガラス」でアメリカ建築家協会ベネディクタス賞受賞。2002年「那珂川町馬頭広重美術館」をはじめとする木の建築でフィンランドよりスピリット・オブ・ネイチャー 国際木の建築賞受賞。2010年「根津美術館」で毎日芸術賞受賞。主な作品は、サントリー美術館、根津美術館、東京大学大学院情報学環ダイワユビキタス学術研究館、など多数。
隈研吾事務所